ダブルフェイス

​It all Starts with the Fabric

官能的なミニマリズム―。それはアルベルト・クリームラーがアクリスで創り出す美学を表現する言葉です。例えば、ベルベットのように濃密なダブルフェイスカシミヤを手に取ったときの生地の感触は、彼のクリエイティブプロセスにおいて直感的で重要な要素です。「ファッションは見栄えだけではなく、肌に何を纏うかも重要なことです。私たちの服を着て、心地よさを感じてほしいのです」と彼は言います。そうしたときに初めて、ラグジュアリーの本当の意味を理解することができると考えています。

Model photographed sideways in a grey coat and matching beret.
Model on the runway wearing a long beige coat and a long scarf in the same colour.

One Layer, Ultralight

ウール、リネン、シルク、コットン、カシミヤなどの生地にふたつの表情を持たせるダブルフェイス。布の端を2層に引き裂き、両端を折り込み、ひと針ひと針まつって完成させるという高度な職人の技術によって作られます。例えば、一枚の布から作られた軽量なジャケット。肩の部分に最小限のパッドが入っているほかは、裏地がないため、完璧なフィット感を持ち、生地が自然にすとんと落ちるようになっています。ダブルフェイスのアイテムは、アクリスの真骨頂であり、モダニティの象徴です。

Lady in an orange-red coat and matching turtleneck underneath.

Naturally Revesible

一着でふたつの表情。多くのダブルフェイスのジャケットやコートは、リバーシブルで着ることができるよう、襟、縫い目、ポケットなど細部にまでこだわって仕立てられています。まるで一枚の生地のように、ほとんど見えない最小限の縫い目こそが、美しいダブルフェイスを生み出す鍵となるのです。